2011年11月6日日曜日

和田 誠~五・七・五交遊録

和田誠の「五・七・五交遊録」(白水社)を読みました。俳句を通した友人たちとの交遊についての文章がおさめられていて,気楽に楽しく読ませてもらいました。
俳句はHaiku としてアメリカなどでも結構盛んに作られていて,大きな書店に行くとコーナーがあったりします。読んでみると面白いです。いつか,ブログで紹介したいと思います。

和田誠氏は,村上春樹の本の装幀や挿絵で親しみのある人でしたが,俳句もやっていて,その関連の本もたくさん出していることを,この本を読んで知りました。紀伊国屋札幌本店の俳句・短歌・詩のコーナーはよくチェックに行くようにしていますが,6月にこの本が新刊で発売されたときに購入したのです。
並行読書なので, 読み終わるのに時間がかかりました。

僕は谷川俊太郎の詩が大好きで,大学時代から継続して彼の詩は読んでいますが( 東京での司法試験浪人時代に彼の「日々の地図」という詩集に心が救われたことがあります。),俳句・短歌という形式にはあまりなじみがありませんでした。詩よりも何だか作りやすいような気がしましたが,実際にはなかなか難しいと思います。

 この本の最後に,句会で「日傘」という席題が出たときの句があります。

    夢の中なれば母若くして日傘

  僕にも一つだけ「日傘」の句があります。


       遠目にも  想ゆる女性(ひと) の日傘かな


        東京の下宿の窓から,暑い夏の日ぼんやりと遠くを見ていると,はるか彼方に日傘を手にした女
   性がこちらに向かって歩いて来る。待ち焦がれた愛する女性が・・・顔は見えないけれど,日傘から
   その女性だと分かる・・・


       というイメージを詠んだものです。
      実際には,恋人などいなくて,「きっといつか出逢うひとがこの日本のどこかにいる」などと少し恥ずかしいくらいロマンチックな気持ちになっていたように思います。

      そのころは,まさかアメリカ人女性と出逢うことになるなどとは夢にも思っていませんでした。
     
      部屋があまりにも乱雑になってきたので,ちょっと整理をしていたら,キンバリーの2007年のスケジ
   ュールノートが出てきました。びっくり部屋のクラスのスケジュールなどが書いてありました・・・
      キンバリーが残した, 彼女が生きていた証のような品々に,思いがけずに出逢うことがあります。
   スーパーのレシート,高速道路の領収書・・・・日付や買った物を見ながら,キンバリーがそのときどうしていたのか,何を料理したのかなとか,車の運転をして料金所で料金を支払って領収書を受け取っている姿などが目に浮かんできます。彼女がいたということだけで,どんなに幸せだったのか・・今更ながら思い知らされています。

   モーツァルト 交響曲40番   チェリビダッケ指揮ミュンヘンフィルを聴きながら

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