2011年12月20日火曜日

史上最大の作戦~記憶の変容について

少し前のことですが,「史上最大の作戦」をDVDで観ました。長い映画なので,1週間くらいかかりました。寝る前の細切れ鑑賞だとそうなってしまいます。この映画は1962年12月8日に日本で公開されたとのことです。東京と札幌が同じ日に上映開始となったのかは分かりませんが,この映画は公開当時に観ました。ススキノ南4条西1か2丁目に大きな映画館があって,そこに父親に連れられて観に行ったことを覚えています。ものすごく混んでいて,立ち見がたくさんいるので,6歳の私は大人たちの間になんとか身体をもぐり込ませて観たと記憶しています。最近の映画館は立ち見ということはできなくなっているので,今の若い人には想像がつかないかもしれません。

この映画を観ようと思ったのは,自分の記憶を確認したいという理由がありました。
記憶では,こんなシーンがありました。
      ジョン・ウェインが隊長役で,ノルマンディ上陸後に行進しているとき,道路脇の十字架のように  
組まれた木に兵士の死体がキリストのようにくくりつけられている。そこで,ジョン・ウェインが何
か叫ぶように部下に言っている・・・

ノルマンディ上陸作戦を描いた映画ですが,上陸直後にドイツ軍の機関銃で死んでしまう兵士,パラシュート部隊の兵士が風に流されたりしてドイツ軍基地の上に下りてしまってすぐ射殺されたりするシーンがたくさんあって,気が重くなりました。映画がどんどん進んでも記憶にあるシーンは出てきません。
もしかすると記憶違いなのかなあ・・・と思っていると,殆ど最後のところで出てきました。
しかし,十字架に兵士がくくりつけられているのではなく,パラシュート部隊の兵士が木にひっかかってぶら下がった状態で死んでいるシーンでした。そして,ジョン・ウェインが「いつまであんな状態にしておく気だ。はやく下ろしてやれ」と命令するのでした。また,記憶ではジョン・ウェインは歩いていたのですが,実際には足を悪くしてトロッコのようなものに乗って,部下が押しているのでした。

49年の歳月を経て,記憶の確認ができました。
今思い出しました。キンバリーとこの映画の話になったことがあって,自分の記憶について確認したいんだ・・というような会話をしたことがありました。結局,一緒に観ることはできませんでした。

キンバリーは去年の2月頃から4月末くらいまで,午前中などに一人で映画を観に行っていました。
どんな気持ちで観ていたのか・・・
2009年11月頃に肝臓への転移が分かって,抗ガン剤を再開していました。「これからずっと抗ガン剤とは離れられないんだね」と言っていましたが,がんと一緒に「共生」して行くんだと思っていました。まさか,あんな経過をたどることになるとは誰も夢にも思っていませんでした。

最近,事務所で音楽を聴くことが少なくなっています。
何もかかっていません。

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