2011年5月2日月曜日

1年前のGW

GWの谷間の2日です。
娘の彩は学校に行っています。連休の谷間に平日があって,学校がカレンダー通りにあるときには,キンバリーはいつもちょっと不満でした。会社などはその日を休みにして連休にすることが多くなっているので,親は休みで子どもが学校となると,家族で旅行したり外出できなくなってしまうことが理解できないのでした。

去年の5月1日には,キンバリーと二人で「ぬか風呂」に行きました。これは,糠が発酵するときに発する熱を利用したもので,大きな木枠の箱の中に糠が入っていて,その中に10分~15分入り,身体についた糠をシャワーで洗い落としてから,ゆっくりと横になって休むのです。すると汗が大量に出てきて,新陳代謝を良くして免疫力も高めるという効果が期待できるというもの。キンバリーはこのお風呂が大好きで,ときどき一緒に行っていました。去年の今頃は,まだ脳に転移しているなんて思ってもいないので,ぬか風呂を続けてガンを治そうねという気持ちで行っていました。

その後,頭痛がどんどんひどくなり,入院したりするようになりました。あまりにひどいので,脳の検査をすることを医師に相談すると,CTで検査するということになりました。MRIでなければ脳は分からないのではないかと言いましたが,脳の周辺部を診るにはCTの方がいいという答え。結果は「何も異常は認められない。偏頭痛ではないか。」でした。その後,それがぬか喜びだったことが分かるのですが,「良かった」と喜んで,頭痛専門医を紹介され,偏頭痛に即効性があるという薬(鼻から吸引するもの)を処方されましたが,全く効果がありませんでした。5月24日頃のことです。そして,MRIで脳髄膜炎と診断されたのが5月28日。最悪で2週間,もって2~3ヶ月と言われました。その日,確定診断のために脊髄液を採取するとき,痛いのを怖がって,僕の腕にギュッと強くつかまっていたキンバリー。僕は涙が止まりませんでした。

急激に体調が悪くなって,脳転移が判明し,急遽アメリカに向けて6月1日に出発することになった5月。1年前の日々のことが蘇ってきます。

モーツァルト 交響曲33番 ムラヴィンスキー指揮レニングラートフィルを聴きながら

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