2012年1月27日金曜日

キンバリーの三省堂デイリーコンサイス辞典

手元に,三省堂のデイリーコンサイス英和辞典と和英辞典が合冊された辞典があります。キンバリーが愛用していたもので,1991年7月1日発行です。最初の半分が英和辞典,後半が和英辞典。
小口の部分見ると,明らかに和英辞典の部分を何度も引いたのでしょう,手あかで黒くなっています。きっと何度も何度も,分からない日本語を引いていたのだと思います。
ひらがなで「おいらん」という文字が背表紙の内側に書いてあります。
キンバリーは日本の文化にもとても興味を持っていて,ススキノのお祭りのときにやる,花魁道中を見るのが好きでした。一緒に観に行ったことを思い出します。
この辞典の発行された1991年は,キンバリーが北大に留学に来てからそんなに日が経っていないころだと思います。2年間,ボストンの大学で日本語を勉強してから来たのですが,毎日の生活の中で分からない日本語をこの辞典で引き引き生活していたのだと思います。黒くなった部分に,キンバリーの努力している姿が見えてくるような気がします。

この辞典,先日,びっくり部屋に行ったときに見つけました。壁には絵入りのアルファベット文字を書いた紙が順番に張られています。2005年10月にここでびっくり部屋を再開したのでした。その前は,北20条東1丁目にある3階建のビルの2階に部屋を借りて,そこでやっていました。
「びっくり部屋」という名前の由来は,「そこに行くと何かびっくりするような新しい体験ができる場所」というものでした。ちょっとどういうところなのか分かりづらいので,名前を変えたら?と言われたこともありましたが,キンバリーはこの名前が気に入っていたので,変えませんでした。

キンバリーは一戸建ての家に住むのが夢で,真駒内・宮の沢などの中古の家が建っているところを何カ所か見に行ったりしたのですが,なかなかいいところがなく,また,彩が転校することを嫌がっていたこともあって,殆ど諦めていたときに,今の自宅を見つけたのでした。新聞の不動産広告欄を毎日チェックしていたらしく(そのことは知りませんでした),ロケーションがいいのに,何カ月も売れていない物件が気になって,見に行ったところ,そこは1階で「ドッグカフェ」をやっていた家で,1階と2階の両方に大きなキッチンがあるため,普通の家庭には向いていないので売れていないことが分かりました。築3年の家でした。増改築してそこでびっくり部屋をやれるようにするということで購入して,びっくり部屋の部分を増築したのでした。
2009年には体調があまり良くなくて,クラスをすることがなくなったので,約3年間のびっくり部屋になりました。
今びっくり部屋に行くと,子どもたちと楽しくクラスをやっていたときのキンバリーの姿が見えるような気がします。

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