2010年3月17日水曜日

蘭越事件その後

昨日,蘭越事件の弁護側弁論が終了しました。
①犯行時刻が午後9時07分頃というのが検察の主張だが,9時48分に寿都に帰る途中にある居    川商店に被告人が着くことは不可能であること(居川商店で被告人がタバコを買ったことは自動販売機の記録で判明しています)。警察の走行実験では,犯行現場からは1時間以上かかるので,被告人が犯人であれば,9時48分に居川商店にはたどり着けない,つまり,被告人は犯人ではない。
②犯行現場にあった,ティッシュに被告人と関係したとされる女性の唾液が全く検出されないこと,被告人の精液が1つのティッシュの塊にしか検出されないことについての検察の説明は科学的にありえない事
などを主張しました。
判決は予定通り今月29日午後3時です。無罪判決を期待しています。
しかし,検察の立証は全く不十分だと思います。それを何とか救えないかと裁判官たちが考えて弁論を再開して証拠調べをしたのですが(私たちはそう考えていますが,裁判官はそんなことは認めません),果たして,検察官の立証は補充されたのか,大いに疑問です。
弁論は25分くらいかかりましたが,私が読み上げました。他の弁護人から「先生の渋い低音でやってもらったほうが説得力がある」などとおだてられてしまい,拒否する理由もないのでやりました。
カラオケで声がいいと言われたことはありますが(笑),弁論について言われるとは・・・
疲れました。

1 件のコメント:

  1. 先生、おつかれさまです。
    リアルな法廷の様子ですね、、、、
    声の説得力とかそうとう細かい部分も考えるものなんですね。
    すごいレポートです!

    返信削除