2010年3月30日火曜日

蘭越事件無期懲役判決

昨日の判決ですが,裁判長が判決の結論である主文を最初に言わず,理由部分から読み始めたとき,有罪であることが分かりました。無罪であれば,まず最初に結論である「被告人は無罪」を言渡したあと,その理由を述べるはずですから,この時点で有罪であることが分かったのでした。

内容については,新聞やテレビで報道されたので詳しくは触れませんが,日本の刑事裁判では,検察官が被告人の有罪を100パーセント証明する必要はなく,逆に被告人が自分が無罪であることを完璧に証明できなければ有罪になるということが改めてよ~くわかりました。
証拠の評価で有罪にも無罪にもなり得るようなケースで,被告人が犯人だと「推論できる」という理由で,被告人の人生を完全に奪う「無期懲役」という判決を下すことのできる裁判官という人たちは,本当に恐ろしい人たちだと改めて認識しました。

即日控訴となりましたが,国選弁護人である私の役目は昨日で終了です。判決理由を聞きながら,弁護人一同空しさを感じていました。

今日は久しぶりに暖かい1日だったですね。雪も一気に溶けそうです。

次回から,弁護士に関するアメリカのジョークを紹介するシリーズを始めたいと思っています。

ウェス・モンゴメリーのギターをかけながら・・・

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